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MESSYな読書案内#04 江戸川乱歩「パノラマ島綺譚」 【etc】report・review

07.09.2011 Comment:6
0709.jpg

江戸川乱歩の短編「パノラマ島綺譚」。
以前もちょっと書きましたが、売れない小説家の人見廣介が、容姿が瓜二つの大富豪・菰田が病死したことを知り、彼になりすまして孤島パノラマ島に荒唐無稽のユートピアを創りあげる、というお話です。

海底世界の描写が印象的。「腐りただれて穴のあいた顔の様に気味悪いあなめ」「赤毛の女が髪をふり乱した姿の牛毛海苔」「そのドロドロの、黄に青に赤に、無数の蛇の舌ともつれ合う異形の叢」―これは海草のことです。ただの海草がこんなふうに表現されています。
人魚(潜りの上手な女)も登場。「頭上に渦巻く黒髪、苦しい相に歪んだ笑い顔、浮上がった乳房、身体一面に輝く水泡」―。やがて人魚は「水中に耐え難く」なって、「肺臓に溜めていた空気をホッと吐き出し、昇天して」ゆきます。UWフェチっぽい描写?なかなかドキドキします(笑)。
また、島での乗り物は、「女体蓮台」。全身を青みがかった白に塗り、「肉体の凹凸に応じて紫色の隅を置いた」女たちが円になったものです。ボディペイントの裸女でできた蓮。すごいイメージです。

こんな感じの描写が延々と続いていきます。パノラマ島に存在するものたちは、自然も人工物も人もすべて美しく、エロティックで、そして恐ろしく醜い。そんな「表裏一体」なところに惹かれるのかもしれません。
エロとグロと美の執拗な描写の繰り返しを読み進めるうちに、いろいろと刺激されて、いつしか自分だけの「パノラマ島」ができあがっていきます。グロは大の苦手なはずなのに、シンクロしてしまった。なんでかなあ。

最後に、印象に残った廣介の言葉を。

建物の外にも世界がある。
建物の中にも世界がある。
そして二つの世界がそれぞれ異った土と空と地平線を持っているのだ。

コメント

のほほん。
コバさん、こんばんは。

大槻ケンヂは、やっぱり「のほほん雑記帳」が愛読です!
サブカルアングラ少女に憧れていたがなりきれなかった少女です。だから知ってるのもピンポイントです。

グロというか、体の中とかが苦手なんです。保健体育のそういう時間に吐いたりとか。。。
だから紙一重ですごくダメなのもあります。
生クリームとか甘い物も食べ物としては嫌いだし。なんかいろいろ紙一重で不思議な感じです(笑)。
  1. 2011/07/20(水) 00:36:03 |
  2. URL |
  3. ai #OaNbtvYE
  4. [ 編集 ]
行雲流水
aiさんから、
「筋少」や「のほほん」の言葉を聞くとは、
思いませんでしたね。
驚いたと同時になんだか嬉しくなりました。
さては、サブカルアングラ少女でしたね。
アングラって今使わないか(笑)

私もどちらかと言うと、
のほほん~の中のご両親とのやりとりに、
腹を抱えて笑ってるクチでした。

ちなみに、
ART的なmessyもどうしたって前衛的ですから、
見ようによっては、グロく感じるものもあると思いますが、
それは大丈夫なの?
  1. 2011/07/18(月) 00:26:29 |
  2. URL |
  3. コバ #-
  4. [ 編集 ]
パノラマ島へ帰る。
コバさん、こんばんは。

♪港につながれたサーカス団の
あの船に乗って
流れてゆこう パノラマ島へ帰ろう

大槻ケンヂに影響されて、昔むかし、「パノラマ島綺譚」を読みました。
筋肉少女帯も大槻ケンヂの小説も、無茶苦茶だしキモチワルイんだけど、いつもどこか「のほほん」としていて、好きでした。でもやっぱり、あの独特の爆裂妄想(!)にはついていけてなかったかな。。。

今聴きなおしたり読み返したりしたら、当時よりハマってしまうかもしれません(笑)。
  1. 2011/07/14(木) 00:42:02 |
  2. URL |
  3. ai #OaNbtvYE
  4. [ 編集 ]
読んだ事ないです
HIROKIさん、こんばんは。

江戸川乱歩は、ピンポイントにこれ一話しか読んだ事がないんです。グロいのは、紙一重なんですけど、基本的にはダメなんで(笑)。
まずは明智小五郎から読まないといけないかも?

キャバレーで金粉塗りの女性がショウを行う。。。昔からそういうのはあったんですね。金粉は日本にもいろいろと歴史がありそうで、気になります。
  1. 2011/07/14(木) 00:35:43 |
  2. URL |
  3. ai #OaNbtvYE
  4. [ 編集 ]
どれだけの人を
フェチの、というか変態の世界に
引きずり込んだんでしょうね。
その作家の本が、小学校の図書室に置いてあったんだから、
…うん、これは目覚めちゃうよね!(笑)

まあ、置いてあったのは、
少年探偵団シリーズぐらいでしたけど、
それを夢中で読む→他の作品も読んでみたくなる
→読む→めでたく目覚める
となる訳です。

私の場合、天知茂の方にも
少なからず影響を受けておりますが。
いや、きっと同志はいるはず!(笑)

パノラマ~は他の作品から読んでいたため、
そこまで深く印象に残ってないんですよねー
もちろん最後のシーンは記憶してましたが。

やはり乱歩ファン?(一時期読みあさっていた)の
大槻ケンヂさんなんかも、
パノラマ~と銘うった曲を出していたりと、
影響を受けた人は多いんでしょうね。

ちなみに大槻さんが乱歩について書かれた
エッセイなんかは、結構楽しいですよ。
乱歩の代表作だけじゃなく、
何じゃこりゃ?的な作品にも触れていたりと。
  1. 2011/07/13(水) 02:28:52 |
  2. URL |
  3. コバ(やし元少年) #-
  4. [ 編集 ]
乱歩のこの作品は?
aiさん、こんばんは。
乱歩のパノラマ島綺譚は僕も好きな作品です。

aiさんは乱歩の「影男」という作品はご存じですか?
乱歩の後年に書かれた、良く言えば乱歩自身のエッセンスをふんだんに盛り込んだ、悪く言えばセルフパロディてんこ盛りの作品です(笑)。

作品の後半には明智小五郎もゲスト出演程度に出てきます(笑、ウィキペディアによると、明智小五郎が登場する最後の作品のようです)。

この作品にもパノラマ島のような乱歩の趣味を投影した世界の描写や、少しネタばれになりますけど、泥沼(と言うか『quicksand 』)に女性が沈む場面が出てきます。それから、ほんの少しでしたけどキャバレーで金粉塗りの女性がショウを行う場面も有ったと思います。

もしお読みになった事がないのでしたら、一読お薦めの作品です。
  1. 2011/07/11(月) 23:30:26 |
  2. URL |
  3. HIROKI #-
  4. [ 編集 ]

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